千葉県流山市から全国対応のオンライン時計修理。事前見積もりもあり、時計を長く愛用したい方におすすめ!

お客様の声・実績紹介

VOICE・ACCOMPLISH

お客様の声
お客様の声
諦めかけた時計修理を快く引き受けてくれました
諦めかけた時計修理を快く引き受けてくれました
修理:ROLEX デイトジャスト/東京都・40代男性

父の形見であるロレックスのクロノグラフ針のズレを修理してもらいました。いくつかの修理店で断られてしまい、諦めていましたが、こちらでは快く対応してくださり感謝しています。オンラインのみのやりとりでしたが、進捗報告や対応がとても丁寧で、終始安心してお任せできました。
希少モデルの修理も安心してお任せできました
希少モデルの修理も安心してお任せできました
修理:IWC ポルトギーゼ/愛知県・50代男性

珍しいモデルで対応店が限られる中、専用工具や豊富な知識があるこちらに依頼しました。マニュファクチュールにも対応しているという点が決め手でした。修理後の精度も非常に良好で、職人の細やかなこだわりが伝わってくる仕上がりに大変満足しています。
メーカーや修理会社から断られた国産アンティーク
メーカーや修理会社から断られた国産アンティーク
修理: SEIKOSHA(旧精工舎) 婦人用手巻き  14K GOLD FILLED/東京都・女性

動かなくなっていたので修理依頼しました。メーカーに部品がなく、大手修理会社でも断られましたが、方波見さんに依頼したところ、オーバーホールにより快調に動くようになり、とても嬉しいです。ありがとうございました。
時計修理実績をご紹介
時計修理実績をご紹介

OMEGA Cal.2500
OMEGA Cal.2500

法人様よりお預かりしたOMEGA初期ムーブメント Cal.2500 のオーバーホール事例をご紹介します。

01.作業前の状態
01.作業前の状態
外観はある程度整っていたものの、内部には深刻なダメージが進んでいました。
ケース内部に湿気が侵入した痕跡があり、腐食はムーブメント全体へ広がり、最終的には文字盤裏側にまで及んでいたのです。
時計はオーバーホール前、日差18秒の遅れが確認されました。
02.開けて分かった前作業の痕跡
02.開けて分かった前作業の痕跡
裏蓋を開けると、オイルは一部残っていましたが、以前に行われた作業で調整がうまくいっていなかった形跡がありました。
油の広がり方やパーツの組み合わせにその影響が見受けられます。
03.徹底した洗浄工程
03.徹底した洗浄工程
ムーブメントを分解すると、かなりの汚れが蓄積していました。
そこで以下の工程を丁寧に実施しています。
①界面活性剤を加えた洗浄液で超音波洗浄
②精製水でのリンス(環境負荷の高い溶剤は不使用)
③乾燥
④無水エタノールによる仕上げの脱水乾燥
この一連の工程を三度繰り返すことで、汚れをしっかりと除去できました。

また、弊社ではETC-VIIのような回転式洗浄機を使用せず、手作業でゆっくりと回転させる方法を採用しています。
その方法の方が、細部まで丁寧に対応できると考えているためです。
04.精度への挑戦
04.精度への挑戦
洗浄・組立を終えた直後も、わずかな遅れが残っていました。
そこで初めてテンプ(テン輪)の質量を調整する削りを行い、歩度を進み方向に補正。
その結果、日差+1秒程度まで精度を改善しました。
05.最後の仕上げ
05.最後の仕上げ
風防の内側に残っていた微細なゴミは、エアダスターで丁寧に除去。
視認性と外観の美しさをさらに高めました。
まとめ
まとめ
繊細な時計は、時間と手間を惜しまず向き合うことで本来の力を取り戻します。
今回のオーバーホール事例は、その大切さを改めて感じさせてくれるものでした。
アンティークROLEX cal.1560
アンティークROLEX cal.1560
今回ご紹介するのは、1969年に国産初のクォーツ時計が登場する以前の、1960年代に製造された名機——アンティークROLEX「オイスターパーペチュアルデイト Ref.1500 / cal.1560」のオーバーホール事例です。

このモデルは、ROLEXの中でも特に評価が高いcal.1560ムーブメントを搭載しており、その精度と耐久性から、今なお多くの愛好家に支持されています。

01. 見積時の状態
¥15,400-
01. 見積時の状態

■修理前の状態
止まりの状態で入庫しました。

■不具合原因
添付画像をご覧ください。テンワ(テンプを構成するパーツで、ヒゲゼンマイが往復運動させている金色のパーツ)のすぐ左に、真鍮の棒のような部品が確認できます。これは、通常の秒規制レバーがないため、マイクロステラ調整の際にテンワを一時的に強制停止させるための特殊なパーツです。
しかし、この棒がヒゲゼンマイに接触しており、それが原因でムーブメントが完全に停止していました。

また、不具合とは関係なく美観の問題ですが、ネジも全体的にキズが多く、以前の作業者がドライバーをちゃんと調整せずに回していたのが痕跡から分かります。

02. 作業開始
02. 作業開始

■修理内容
①分解前の不具合修正
テンワ横の真鍮棒の根元に溝があるので、マイナスドライバーで回してテンワやヒゲと干渉しない位置に調整しました。また、このパーツがローターと干渉することもありません。
これにより、仮に動くようになり、不具合の原因を定めることができます。
②ムーブメントの完全分解洗浄
汚れた油を石油系ベンジンで落とし、超音波洗浄機で微細な汚れを取り、乾燥させます。
③ゼンマイ交換
④各部の注油と組立調整
アンティークは固定ヒゲ持ち式でビートエラー(片振り)がヒゲ玉を回さないといけない面倒なものが多いですが、ROLEXのこのムーブメントは可動ヒゲ持ち式で、ネジを緩めるだけで調整できるようになっています。

組立注油後、不動だったものが280°程度動くようになり、調整前の歩度は+20秒/日ほどでした。ここで、BONDIC®️(紫外線硬化樹脂)を用いてテンワに微細な重りを追加することで、進み傾向を抑える微調整を施しました。

03. 修理完了後の実測結果
03. 修理完了後の実測結果

■修理後の計測スペック
・平置き:+6秒/day、振り角282°
・リューズ下:+2秒/day、振り角254°
・実測パワーリザーブ:48時間

特筆すべきは、修理後のタイムグラファーでのグラフです。添付画像のようにノイズのない、非常に美しい右肩上がりのラインが得られており、機械の健全性が視覚的にも確認できます。

04. まとめ
04. まとめ

今回のように部品一つの干渉が時計全体の動作を止めてしまうことがある一方で、適切な知識と技術をもって対処すれば、本来の性能を取り戻すことが可能です。

アンティークウォッチの魅力は、その歴史や外観だけでなく、こうしたメカニカルな発見と復活のプロセスにもあります。皆さまの大切なお時計も、ぜひ一度ご相談ください。