父の形見であるロレックスのクロノグラフ針のズレを修理してもらいました。いくつかの修理店で断られてしまい、諦めていましたが、こちらでは快く対応してくださり感謝しています。オンラインのみのやりとりでしたが、進捗報告や対応がとても丁寧で、終始安心してお任せできました。
珍しいモデルで対応店が限られる中、専用工具や豊富な知識があるこちらに依頼しました。マニュファクチュールにも対応しているという点が決め手でした。修理後の精度も非常に良好で、職人の細やかなこだわりが伝わってくる仕上がりに大変満足しています。
法人様よりお預かりしたOMEGA初期ムーブメント Cal.2500 のオーバーホール事例をご紹介します。

■修理内容
①分解前の不具合修正
テンワ横の真鍮棒の根元に溝があるので、マイナスドライバーで回してテンワやヒゲと干渉しない位置に調整しました。また、このパーツがローターと干渉することもありません。
これにより、仮に動くようになり、不具合の原因を定めることができます。
②ムーブメントの完全分解洗浄
汚れた油を石油系ベンジンで落とし、超音波洗浄機で微細な汚れを取り、乾燥させます。
③ゼンマイ交換
④各部の注油と組立調整
アンティークは固定ヒゲ持ち式でビートエラー(片振り)がヒゲ玉を回さないといけない面倒なものが多いですが、ROLEXのこのムーブメントは可動ヒゲ持ち式で、ネジを緩めるだけで調整できるようになっています。
組立注油後、不動だったものが280°程度動くようになり、調整前の歩度は+20秒/日ほどでした。ここで、BONDIC®️(紫外線硬化樹脂)を用いてテンワに微細な重りを追加することで、進み傾向を抑える微調整を施しました。

これは、時分針が取り付けられる「ツツカナ駆動車」と呼ばれるパーツで、同軸構造になっており、上下でギア比を変えております。ROLEXと同じで2番車を中心からオフセットしているため、このような構造になっております。
実は上下分離することができて、、、
上のカナは日丿裏車と噛み合いますが、下のカナは香箱と直接噛み合っているわけです。
つまり、注油後ここの滑りが悪いと、逆剣回し時に香箱が僅かに逆回転してしまうため、リューズを押し込むと針飛びしてしまうといったメカニズムです。
軽すぎても「置き回り」してしまうため、調整が必要なこともあり、注意です。
以上、分解後超音波洗浄にかけて、組み立て注油調整が終わりました。



















